「うちのネコってもしかして肥満?」
「ネコのダイエットってどうしたらいいんだろう」
このようにお悩みの方もいるのではないでしょうか。
今回はネコの肥満をチェックする方法と肥満解消の方法を解説します。「ネコがちょっと太ってきたかも…」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
それでは肥満のチェック方法から紹介します。
ネコにダイエットは必要?肥満かどうかチェックしよう
ネコが肥満の場合は、健康を害するおそれもあるためダイエットが必要です。理想体型は1歳頃の姿とされており、この頃の体重の20%〜30%を超えた場合は、肥満といえます。
「1歳の頃の体重がわからない」という方のために、猫の肋骨を触るだけでわかる肥満チェックの方法を紹介します。
<肥満度チェック>
肥満度 | 肋骨を触った時の感触 |
痩せ気味 | グーのでっぱったところと同じ硬さ |
普通 | 手の甲と同じ感触 |
太り気味 | 手のひらと同じ、もしくはもっと柔らかい |
簡単に肥満度チェックができるため、ぜひ試してみてください。
猫の外見や触った感触から肥満度を判断する「BCS(ボディコンディションスコア)」によって判断する方法もあります。
参考:環境省『飼い主のためのペットフード・ガイドライン~犬・猫の健康を守るために~』
ネコが肥満気味であればダイエットを開始したほうがよいです。
ネコのダイエット方法【食事編】
健康的にダイエットするには食事が大切です。食事で工夫できることをまとめました。
- 低カロリーで栄養バランスがよいフードに変える
- 食事は数回に分けて与える
- 多頭飼いの場合は食事を分ける
- ダイエットフードは数種類用意する
食事が大好きというネコもいるでしょう。できるだけストレスなくダイエットができるように、工夫が必要です。
1.低カロリーで栄養バランスがよいフードに変える
食事でダイエットをする際は、まずフードの内容を見直してみましょう。低カロリーなだけでなく「低糖質」「高繊維質」で、その他の栄養バランスがよいことが大切です。
量を減らしてカロリーを落とすだけでは栄養失調になるおそれもあります。
「食事の量を減らしたら、ネコが不機嫌になって大変だった」という方もいるのではないでしょうか。まずは食事量を変えずにカロリーを落とし、徐々に適切な量まで減らしていくのがおすすめです。
過度なストレスがかからず、スムーズにダイエットできます。
2.食事は適切な量を数回に分けて与える
食事は数回に分けて与えるのがおすすめです。少しずつ分けて与えることで、適切な量で満足できるようになります。
食べ終えたら残っているフードは片付けましょう。次の行動に心当たりがある方は、食事の与え方を見直す必要がありそうです。
- 食事を目分量で皿に出す
- ネコが食事をほしがるたびに与えている
- おやつを何度も与える
目分量で食事を与えている場合、適切な量よりも多く与えている可能性があります。
ダイエットで極端に食事量を減らすのはよくありませんが、与えすぎないようにカロリーやグラム数を測る習慣をつけましょう。包装袋に書いてある量を目安にします。
こまめに食事をすると空腹になる時間を減らせるため、ストレスもかかりにくいです。
3.多頭飼いの場合は食事を分ける
多頭飼いの場合は食事を分けるのも大切です。せっかくダイエットフードに変え、量を見直しても、他のネコのフードを食べてしまっては意味がありません。
- 食事を与える部屋を他のネコと分ける
- 他のネコが食べ残したフードはすぐに片付ける
- ネコの食事中に見守る
上記のような工夫をして、他のネコのフードを食べてしまわないようにしましょう。
4.ダイエットフードに切り替えるときは慎重に
ネコは変化に敏感で、フードが変わることにストレスを感じる場合があります。フードを切り替えるときは、普段のフードに少しだけ混ぜるなど、徐々に切り替えていきましょう。
また、ダイエットフードを何種類も用意する必要はありません。「食べ飽きないかな?」と思う方もいるかもしれませんが、頻繁に食べるものが変わるのはネコにとってストレスです。
ダイエットフードは1種類にし、少しずつ慣れてもらいましょう。
ネコのダイエット方法【運動編】
ネコのダイエット方法、運動編です。ネコの運動量を増やすために、次の方法を試してみましょう。
- 短時間の遊びを数回行う
- キャットタワーを設置する
- 食事に遊びを取り入れる
「子猫の頃は活発だったのに、今はなかなか遊んでくれない」という方もいるのではないでしょうか。ぜひ紹介する運動方法を参考にしてください。
1.短時間の遊びを数回行う
ネコに運動してほしいときは、短時間の遊びを数回行うのがおすすめです。「遊びに誘ってもすぐに飽きてしまう」という経験をした方もいるでしょう。
ネコは瞬発力が高い分、スタミナはあまり高くありません。狩りをする「短期集中型」の動物であるため、すぐに遊びに飽きてしまうのです。
もしネコがおもちゃに反応しなくなったら遊びをやめて、しばらくしてからまた遊んであげましょう。2分程度の遊びを1日2回から始めて、徐々に回数を増やしていくのがよいです。
2.キャットタワーを設置する
ネコのダイエットには上下運動が効果的なので、キャットタワーを設置するのが望ましいです。猫じゃらしなどで遊ぶときにキャットタワーを使うと、今までよりも元気に遊べるでしょう。
ネコは高いところが好きなので、ストレス解消の意味でもキャットタワーがあるといいですね。
3.食事に遊びを取り入れる
なかなか遊んでくれないというネコには、食事に遊びを取り入れるのがおすすめです。たとえば小さな穴が空いたボールの中に、フードを入れるおもちゃがあります。
転がすとフードが出てくるため、ネコもやる気を出しやすいです。少量ずつ食べることになるため、食事ダイエットと組み合わせてもよいでしょう。
市販のおもちゃもありますが、ペットボトルで自作もできます。
まとめ
今回は肥満度のチェック方法と、ダイエットについて解説しました。肥満はネコの健康に大きく関わります。
自分のネコが肥満に当てはまる場合は、食事と運動で健康的にダイエットできるようサポートしてあげましょう。
肥満かどうか分からない、うまくダイエットができないという場合は、動物病院で相談すると安心です。
参考文献「現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285」藤井康一(2020年)